暮らし
2008年から本格的に移住し、代々の福場家の百姓暮らしを継承しながら、小さな農業でも「業」として成り立たせ、自然と共生しながら、持続可能な自給自足生活。時に自然は厳しいけれど、私自身は人に優しくなれる。そんな私なりの里山生活がここにあります。淡々と生きて淡々と百姓をしながら自然の営みのように朽ちていく。そんな生き方をしたいと思いながら・・・。
“豊原奈々”を作る
7つのストーリー。
子供の頃から神石高原町に暮らす母方祖父母の家で夏休みを過ごした私。
自然は成長する私をいつも同じ姿で迎えてくれました。
幼心にここで暮らすことになるとごく普通に考えていました。
2008年から本格的に移住し、代々の福場家の百姓暮らしを継承しながら、小さな農業でも「業」として成り立たせ、自然と共生しながら、持続可能な自給自足生活。時に自然は厳しいけれど、私自身は人に優しくなれる。そんな私なりの里山生活がここにあります。淡々と生きて淡々と百姓をしながら自然の営みのように朽ちていく。そんな生き方をしたいと思いながら・・・。
私の師匠は叔父福場三郎、昭和11年(1936年)生まれ。クマザサの性質を生かし、植物性のものだけで堆肥を作り、微生物のチカラを借りて土作りをしています。自然に目を向け、植物の様子を観ながら不足にちょっとだけ手を加える有機無農薬路地栽培。自然に逆らわないからそのままでも美味しく美しい。「生き方」が見えるような力強い野菜を作ります。
その昔、福場なすが京都から持ち込まれました。神石高原町 福永・見後地区に根をおろしこの地に寄り添う在来種になりました。いつしか叔父の福場三郎は毎年毎年タネを取り続け、長い時間をかけて実践研究を行い、より良い品質・収量の見込めるなす。
教科書には載っていない、なすの木になったのです。
菌と暮らし菌の恵みで味噌や醤油を作る暮らし。原材料の大豆・麦・米から手作りです。麹を育てる室には叔父よりもっともっと古くからこの場所を知る菌が住んでいます。
昔から農家の家の周りにはお茶の木が植えてありました。地域で飲むお茶は地域で作る・・・。総出で茶摘みから乾燥まで行っていたものです。八十八夜・・・霜が降りなくなるこの時期に茶摘みをするのです。今はうちだけでお茶づくりをしています。
【行程】①手摘み→②蒸し→③急速冷却→④露とり→⑤手打ち→⑥軽回転→⑦重回転→⑧床もみ→⑨玉ほぐし→⑩本もみ→⑪もみきり→⑫仕上げ乾燥
お米をもっと食べてもらいたい。そう願って名付けた私のプロジェクト。一汁三菜をもっと手軽にコンパクトに・・・三菜を一つのおむすびにギュッと凝縮。食べ合わせや栄養も考えたおむすび。おむすびには人を「結ぶ」力があります。みんなでおむすびを結ぶことで人の繋がりも結びたいのです。
農法を受け継いで
四季と環境に逆らわない農業。楽ではないし、受け入れる事は時に厳しけれどこれが持続可能で無理のない農業ということ。時代のいニーズと自然に逆らわない物作り。そして昔から続く加工品作り。3つの融合を今、行っている。俯瞰で生きている。同じ思いの人と綴っていきたい。場所は違えども同じ視点でこれからのことを綴っていきたい。未来はきっともっとたくさんの仲間と笑っている。